Claude CodeがAGENTS.mdに対応、CLAUDE.md不在時のフォールバックとして機能
Anthropicは2026年9月18日、Claude Code 2.1.277でAGENTS.mdの読み込みに対応しました[1]。本機能はCLAUDE.mdが存在しない場合にAGENTS.mdを読む代替(フォールバック)機能として動作します[2]。プロジェクトにCLAUDE.mdが存在する場合、初期設定ではAGENTS.mdを追加で読み込みません[3]。
判定対象は作業ディレクトリやその祖先にあるCLAUDE.md、.claude/CLAUDE.md、CLAUDE.local.mdです[4]。これらが存在するとAGENTS.mdは読まれません[5]。一方、ホームディレクトリ直下の~/.claude/CLAUDE.mdや組織管理下のCLAUDE.md、.claude/rules/内のファイルは併用を妨げません[6]。
AGENTS.mdが有効な場合、セッション開始時に作業ディレクトリと祖先のAGENTS.mdや.claude/AGENTS.mdが読み込まれます[7]。作業中にサブディレクトリのファイルを開くと、その階層のAGENTS.mdも追加されます[8]。ただしサブディレクトリに独自のCLAUDE.md系がある場合、その階層のAGENTS.mdは読まれません[9]。またAGENTS.local.mdや.agents/ディレクトリ配下は探索対象外です[10]。直接読み込まれたAGENTS.mdは/memory一覧には表示されません[11]。
6万件を超えるオープンソースプロジェクトが採用、標準化が進むAGENTS.mdの背景
AGENTS.mdは、リポジトリ(ソースコードを管理する場所)の構成やテスト手順をAIに伝える、特定企業に依存しない指示ファイルです[12]。2025年8月の公開から12月時点で、6万件超のオープンソースプロジェクトやフレームワークに採用されました[13]。AGENTS.mdは、CodexやCursor、GitHub Copilotなど幅広いツールに対応しています[14]。
現在はOpenAIやAnthropicなどが参加するAgentic AI Foundation(AAIF)が標準化を主導しています[15]。AAIFは特定企業による独占を防ぎ、中立な管理体制を整えています[16]。複数のAIエージェント(指示に基づいて作業するAI)で指示を共通化したいという開発者の需要が、今回の対応を後押ししたと考えられます[17]。
後輩Anthropicが他社発の標準に対応したということは、独自のCLAUDE.mdは廃止されるんでしょうか?
先輩廃止ではなく互換性の拡張だと考えられているよ。既存のCLAUDE.mdの機能はそのまま残されているからね。
後輩単に規格を乗り換えたわけではないんですね。
先輩そうだね。すでにAGENTS.mdを使う膨大なリポジトリを、書き換えなしでClaude Codeに取り込むための対応と見るのが自然だよ。
設定方法と移行手順、既存の回避策やフック機能への影響
今回の対応により、ユーザはCLAUDE.mdやシンボリックリンク(別のファイルを指す参照)を用意せず、AGENTS.mdだけでClaude Codeを利用できます[18]。両ファイルを常に併読したい場合は、/configのProject instructionsを「claude-md-and-agents-md」に変更します[19]。この設定ではCLAUDE.md系が先、AGENTS.mdが後に読み込まれます[20]。重複読み込みは自動的に防がれます[21]。
既存の「@AGENTS.md」インポート記述は直ちに削除する必要はなく、重複読み込みも発生しません[22]。シンボリックリンクも動作しますが、編集ツールがリンク経由の書き込みを拒否する制約があります[23]。一方、AGENTS.mdを出力するSessionStartフック(セッション開始時に実行する処理)は、内容を二重に読み込ませるため削除が推奨されます[24]。また、標準機能による読み込みでは、InstructionsLoadedフック(指示の読み込み時に実行する処理)は実行されません[25]。なお、Bedrockなどのクラウド環境では当初未提供とされています[26]。
| 設定値 | 説明と読み込み動作 |
|---|---|
| claude-md-or-agents-md(デフォルト) | 作業ディレクトリや祖先にCLAUDE.md系がない場合のみ、AGENTS.mdを読み込む |
| claude-md-and-agents-md | CLAUDE.md系とAGENTS.mdを両方読み込む(CLAUDE.md系が先、AGENTS.mdが後) |
| claude-md | CLAUDE.md系のみを読み込み、AGENTS.mdは読み込まない |
| managed-only | 組織管理下のCLAUDE.mdと自動メモリーのみを読み込み、AGENTS.mdや通常の指示は除外する |
複数プロジェクトを一つのリポジトリで管理するモノレポと、組織管理下での対応、セキュリティ上の留意点
複数プロジェクトを束ねるモノレポ環境では、階層ごとの読み込み動作に配慮が必要です。Claude Codeは祖先階層のAGENTS.mdを起動時に読み込み、ファイル操作時にサブディレクトリのAGENTS.mdを追加します[27]。不要な指示の混入を防ぐため、パッケージごとの設計が求められます[28]。
指示ファイルの内容は上書きされず連結されます。指示が矛盾する場合、Claudeが一方を任意に選ぶ可能性があります[29]。AGENTS.mdは、モデル(AIの処理を担う仕組み)に渡すコンテキスト(文脈)であり、行動を強制する仕組みではありません[30]。
外部の指示ファイルには、プロンプトインジェクション(悪意ある指示でAIを操る攻撃手法)の危険性があります[31]。OpenAIも指示ファイルを信頼できない入力面として扱うよう定めています[32]。利用者は認証情報を記載せず、ツールの実行制限やサンドボックス(処理を隔離する環境)を設定し、安全性を高める必要があります[33]。



